再生医療等提供計画情報の詳細情報です。
第三種 | ||
令和2年3月2日 | ||
令和4年6月1日 | ||
令和2年6月26日 | ||
令和2年6月26日 | ||
慢性膵炎患者を対象とした膵切除術および自家膵島移植の有 効性と安全性に関する臨床試験 | ||
自家膵島移植臨床試験 | ||
国立研究開発法人国立国際医療研究センター | ||
杉山 温人 | ||
膵切除術+自家膵島移植術は標準治療 である膵切除術に自家膵島移植を追加したものである。膵切除による除痛効果はそのままに、デメリットである術後糖尿 病の予防を目的としている。また本試験では、CPCで厳格に品質管理を行う細胞治療とし て膵島の移植を行う。細胞治療は将来性の高い新規医療とし て期待されるが、実施にあたってはその管理を適切に行う必 要があり、本試験はその確立のために貢献すると期待される 。本臨床試験は、国内外の規制当局の各種ガイドラインを参 考に計画したものであり、本臨床試験にて一定の安全性と有 効性が認められれば、次相以降に計画されている先進医療制 度下の臨床試験に進むことができる。次相以降の臨床試験に て有効性が検証されれば、将来的な薬事申請あるいは保険診療につながり、多くの患者に新たに有効な治療を提供することが可能となる。 | ||
2 | ||
疼痛を有する慢性膵炎または閉塞性膵炎 | ||
研究終了 | ||
国立国際医療研究センター認定再生医療等委員会 | ||
NB3150046 |
第三種 | |||
令和4年5月19日 | |||
jRCTc030190233 | |||
提供しようとする再生医療等の名称 | 慢性膵炎患者を対象とした膵切除術および自家膵島移植の有 効性と安全性に関する臨床試験 | ||
認定再生医療等委員会の名称(認定番号) | 国立国際医療研究センター認定再生医療等委員会 (NB3150046) | ||
2020年06月26日 | |||
5 | |||
/ | ①性別:男性/3名 女性/2名 ②年齢:20才〜52才 ③病歴期間:4年〜31年(平均15年) ④慢性膵炎の原因:遺伝性:2名/アルコール性(3か 月以上禁酒している)/不明/1名 ⑤PS:平均1.8 ⑥嘔気・嘔吐:あり3名/なし2名 ⑦脂肪性下痢:あり1名/なし4名 ⑧糖尿病:あり2名/なし3名 |
1) Gender: 3 Male / 2 Female 2) Age: 20 to 52 years old 3) Duration of illness: 4 to 31 years (average 15 years) 4) Cause of chronic pancreatitis: Hereditary: 2 patients/Alcoholic: 3 patients / Idiopathic: 1 patient 5) Performance Status: Average 1.8 6) Nausea and vomiting: Yes: 3 patients / No: 2 patients 7) Fatty diarrhea: Yes: 1 patient / No: 4 patients 8) Diabetes mellitus: Yes: 2 patients / No: 3 patients |
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/ | 2016年8月 最初の患者登録、2019年6月 最終患者登録、2020年6月 全観察期間終了 | August 2016 first patient enrollment, June 2019 last patient enrollment and June 2020 full observation period completed | |
/ | いずれの症例も外科手術に伴う周術期の有害事象については回復し、格別に問題になることはなかった。退 院後の試験期間中の有害事象についてもすべて外科手術に伴う後期合併症であり、膵島移植そのものが起因した疾病の発生は認められなかった。いずれも入院または外来診療での内服または絶食管理下で回復した。 |
In all cases, there were the perioperative adverse events associated with surgery. All adverse events during the study period after discharge were late complications associated with surgery, and no severe adverse event caused by islet transplantation itself was observed. All adverse events recovered under inpatient or outpatient care. | |
/ | 計画のとおり5例を登録した。全例プロトコール治療(膵全摘+自家膵島移植)を実施した。1年間の観察を行い、評価した。4例(80%)で主要エンドポイントを達成した。主要エンドポイントは、治療1年後(365日±14日後)に膵臓に起因する疼痛が改善し(Izbickipain scoreが術前値より50%以上減少)、かつ重症低血糖発作を起こさず血糖コントロールが良好な患者の割合。血糖コントロール良好とは、HbA1c値(NGSP値) <7.4%もしくは術前から糖尿病を合併する場合はHbA1c値(NGSP値)が術前値プラス1.0%未満で、かつ術後30日後から1年後まで重症低血糖発作を起こさなかった場合。原疾患および膵臓摘出術に関連して入院を要する有害事象が複数発生したが、全例で回復した。自家膵島移植に伴う重篤な有害事象はなかった。 | Five patients were enrolled as planned. All patients underwent protocol treatment (total pancreatectomy + autologous islet transplantation) and were followed and evaluated for 1 year. 4 patients (80%) achieved the primary endpoint. The primary endpoint was the improved pancreatic pain (more than 50% reduction in Izbicki pain score compared to preoperative value) after 1 year of treatment (365 days +/- 14 days) and good glycemic control without severe hypoglycemia. Good glycemic control is defined as an HbA1c level (NGSP) <7.4%, or an HbA1c level (NGSP) <1.0% of the preoperative value if the patient has diabetes before surgery, and no severe hypoglycemia from 30 days to 1 year after surgery. Multiple adverse events requiring hospitalization related to the primary disease and total pancreatectomy occurred, but all patients recovered. There were no serious adverse events associated with autologous islet transplantation. | |
/ | 適応があり、同意を得られた慢性膵炎患者5例を登録した。全例プロトコール治療(膵全摘+自家膵島移植)を実施した。1年間の観察を行い、評価した。4例(80%)で主要エンドポイントを達成した。入院を要する有害事象が複数発生したが、全例で回復した。自家膵島移植に伴う重篤な有害事象はなかった。 | We enrolled 5 patients with chronic pancreatitis who were indicated and consented. All patients underwent protocol treatment (total pancreatectomy + autologous islet transplantation). One year of observation was performed and evaluated. Key endpoints were achieved in 4 cases (80%). Multiple adverse events requiring hospitalization occurred, but all recovered. There were no serious adverse events associated with autologous islet transplantation. | |
2022年06月01日 | |||
2021年07月29日 | |||
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ 1753-0407.13218 |
/ | 無 | No | |
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令和4年5月19日 | |||
jRCTc030190233 | |||
国立研究開発法人国立国際医療研究センター | |||
東京都東京都新宿区戸山1-21-1 | |||
杉山 温人 | Sugiyama Haruhito |
慢性膵炎患者を対象とした膵切除術および自家膵島移植の有 効性と安全性に関する臨床試験 | Clinical Study of Pancreatectomy with Autologous Islet Transplantation for Treatment of Chronic Pancreatitis( PAITTCP ) | ||
自家膵島移植臨床試験 | Clinical Study of Pancreatectomy with Autologous Islet Transplantation for Treatment of Chronic Pancreatitis( PAITTCP ) | ||
第三種 | |||
患者自身の細胞であり、幹細胞でなく、遺伝子導入せず、培 養せず、相同利用である細胞加工物を用いた再生医療等技術 の範囲であると判断されるため。 |
膵切除術+自家膵島移植術は標準治療 である膵切除術に自家膵島移植を追加したものである。膵切除による除痛効果はそのままに、デメリットである術後糖尿 病の予防を目的としている。また本試験では、CPCで厳格に品質管理を行う細胞治療とし て膵島の移植を行う。細胞治療は将来性の高い新規医療とし て期待されるが、実施にあたってはその管理を適切に行う必 要があり、本試験はその確立のために貢献すると期待される 。本臨床試験は、国内外の規制当局の各種ガイドラインを参 考に計画したものであり、本臨床試験にて一定の安全性と有 効性が認められれば、次相以降に計画されている先進医療制 度下の臨床試験に進むことができる。次相以降の臨床試験に て有効性が検証されれば、将来的な薬事申請あるいは保険診療につながり、多くの患者に新たに有効な治療を提供することが可能となる。 | |||
2 | |||
実施計画の公表日 | |||
2022年02月28日 | |||
5 | |||
介入研究 | Interventional | ||
単一群 | single arm study | ||
非盲検 | open(masking not used) | ||
非対照 | uncontrolled control | ||
単群比較 | single assignment | ||
治療 | treatment purpose | ||
1. 同意取得時年齢は20歳 から70歳までである。 2. 本人より臨床試験参加に対して 文書による同意を得ることができる。 3. 当臨床試験での プロトコールの手順に従うことができる。 4. 慢性膵炎も しくは膵の慢性炎症のうちの閉塞性膵炎と診断されている。 5. 慢性膵炎または閉塞性膵炎による疼痛を有する。 6. 前 治療として保存的治療、腹腔神経叢ブロック、内視鏡的膵管 減圧・開放術、膵管内ステント挿入術または外科的治療を受 けているが、無効または不十分な効果または一時的な除痛効 果に過ぎなかった患者。 | 1. Age is between 20 and 70 years old. 2. A written consent can be obtained. 3. The protocol procedures in this clinical trial can be followed. 4. Diagnosed as chronic pancreatitis or obstructive pancreatitis. 5. Pain due to chronic pancreatitis or obstructive pancreatitis. 6. Previous conservative treatment, celiac plexus block, endoscopic pancreatic duct decompression / opening, endopancreatic stenting or surgical treatment were ineffective. | ||
1. 体重が100kgを超えている。もしくは、BMIが30kg /m2 を超えている。 2. インスリン必要量が0.8IU/kg/日 以上、あるいは 55U/日以上。 3. 1型糖尿病と診断されて いる患者。 4. 過去1年間に複数回測定したHbA1c値(NGSP 値)の平均値が10%以上。 5. 未治療の増殖性糖尿病網膜症 を有している(治療後は除外項目としない)。 6. 血圧:収縮 期血圧が160mmHgあるいは拡張期血圧が100mmHg超えている (治療後は除外項目としない)。 7. eGFR 60ml/min/1.73m2 以下。 8. 現在、尿蛋白が1g/日以上。 9. 女性の参加者の 場合:妊娠反応陽性例または現在授乳中である。 10. 以下 の活動性感染症がある。B型肝炎、C型肝炎、HIV感染症、HT LV-I感染症あるいは結核を含む抗酸菌症。具体的にはキャ リアを含むHBs抗原あるいはHBV-DNAの陽性者、HCV抗体陽性 者あるいはHCV-RNA陽性者、HIV抗体陽性者、HTLV-I抗体陽 性者。結核を含む抗酸菌症に関しては、クオンティフェロン 検査が陽性の場合、あるいは胸部CTにて潜在性結核感染症 (Latent tuberculosis infection: LTBI)や非定型抗酸菌 症が疑われる場合、抗酸菌症を疑って薬物治療が行われてい る場合をもって活動性感染症とみなす。ツベルクリン反応は 特に参考としない。 11. 肺線維症と診断されている患者。 12. 癌の既往をもつ。ただし、完全に切除された皮膚の扁 平上皮癌あるいは基底細胞癌、および上皮内癌は除外する。 13. 現在アルコール依存症あるいは薬物依存症を有してい る(治療後は除外項目としない)。アルコールに関しては、 久里浜式アルコール依存症スクリーニングテスト(テストの 詳細は本項目の最後とCRFを参照)で0.0以上を除外基準と する。また、登録前3ヶ月は禁酒していることが必要で、禁 酒できていない場合は除外とする。 14. 当施設での正常下 限を下回るヘモグロビン値、リンパ球減少症(<700/μL)、好中球減少症(<1,500/μL)、あるいは血小板減少症(血小板 <100,000/μL)である。 15. 凝固障害がある、もしくは移 植した後も長期にわたって抗凝固剤(ワーファリンなど)の 投与が必要となる医学上の状態を有する患者(低用量のアス ピリン治療の場合には許容できる)、またはプロトロンビン 時間のINR(International Normalized Ratio)値が1.5を 超えている患者。 16. 重度の併存する心疾患を有する場合 。以下のいずれかの状態: ① 最近(過去6ヶ月以内に)発 症した心筋梗塞。 ② 過去6ヶ月以内に心機能検査において 診断された虚血障害。 ③ 左心室のejection fractionが30 %未満。 17. 臨床試験参加時に肝機能検査値が持続的に高 値を示すもの。すなわちSGOT(AST),SGPT(ALT),ALPあるい は総ビリルビン値が、正常値上限の2倍以上の高値が持続し ている。 18. 門脈圧亢進症または肝線維症と診断されてい る患者。 19. 症候性胆石症を有する(治療後は除外項目と しない)。 20. 症候性消化性潰瘍を有する(治療後は除外項 目としない)。 21. 重度の頻回な下痢、嘔吐あるいは潜在 的に経口薬剤の吸収を障害する可能性のある胃腸障害を有す る(治療後は除外項目としない)。 22. 臨床試験参加の4週 間以内に何らかの臨床試験中の薬剤の投与を受けた患者。 23. 臨床試験遂行に必要な検査のための入院、定期的な外 来通院が不可能である患者。 24. 臨床試験遂行に問題とな る精神的異常を有している。 25. その他、臨床試験担当医 によって臨床試験参加が不適切と判断された患者。 ただし 、以下の除外基準については例外を設ける。 除外基準12: 遺伝性膵炎と確定診断されている患者の場合には、その極め て高い自然膵癌発生率(生涯膵癌発生率40%以上(Albert B. Lowenfels, et al. J Natl Cancer Inst 1997))を鑑 みて、除外基準12は膵以外の臓器の早期癌で治癒切除の場 合など膵転移再発の可能性が低い場合は許容する。この際、 当該専門医にコンサルトし、膵転移の可能性が非常に低いこ とを確認した上で、実施責任者と本再生医療を提供する医師 全員による症例検討会(臨床試験候補者選定)で協議して議 事録を残す。かつ、患者に転移の可能性は低いが完全には否 定できないことを説明し、承諾を得た場合のみ登録する。な お、遺伝性膵炎を含む慢性膵炎に対する自家膵島移植後に移 植細胞由来の癌の発生はこれまで報告されていない(Chinna kotla S et al. J Am Coll Surg. 2014)。腫瘍が発生し ない理由として、膵島分離、移植の工程で膵島以外の細胞は 分離中大きなダメージをうける上に純化工程で大部分が除去 され、さらに残存細胞も移植後生着できずすぐに死滅するこ とが挙げられる。 除外基準17: 肝機能検査値の上昇が、 他の基質的疾患がなく、慢性膵炎の症状抑制目的の食事制限 や消化吸収障害などに起因した脂肪肝が原因と考えられる場 合には、本治療により改善が見込まれる。適切な栄養指導や 減量、消化補助薬投与などを行って肝機能検査値に改善傾向 が認められれば、除外基準17は許容する。 【臨床試験候補 者選定】 臨床試験適格基準を満たした患者を、実施責任者 (医師)は、症例検討会に諮る。症例検討会は、実施責任者 および本再生医療を提供する医師から構成され、議事録を作 成して研究事務局で保管する。症例検討会で適格と判断され れば、本臨床試験へ登録する。 |
1. BW > 100kg or BMI > 30 kg / m2 2. Insulin requirement > 0.8IU / kg / day or > 55U / day 3. Type 1 diabetes 4. HbA1c >10% 5. Untreated retinopathy 6. Systolic blood pressure > 160 mmHg or diastolic blood pressure > 100 mmHg 7. eGFR < 60ml / min / 1.73m2 8. Urine protein > 1g / day 9. Pregnancy or breastfeeding 10. Active infections: Hepatitis B, hepatitis C, HIV infection, HTLVI infection or mycobacteriosis including tuberculosis. 11. Pulmonary fibrosis 12. Malignant tumor. 13. Alcoholism or drug dependency 14. Anemia, lymphopenia (<700 / uL), neutropenia (<1,500 / uL), or thrombocytopenia (platelets <100,000 / uL) . 15. Coagulopathy 16. Severe heart disease 17. Liver dysfunction 18. Portal vein hypertension or liver fibrosis 19. Symptomatic cholelithiasis 20. Peptic ulcer 21. Gastrointestinal disorders with impair oral drug absorption 22. Participant in another clinical trial 23. Patients who are unable to make regular outpatient visits 24. Mental illness 25. Patients who are judged to be inappropriate by clinical trial investigators. | ||
20歳 以上 | 20age old over | ||
70歳 以下 | 70age old under | ||
男性・女性 | Both | ||
膵切除術の中止基準 以下のいずれかの場合、膵切除術を中止する。この場合、以降のプロトコールも中止する。さらにこのケースは「参考症例」とし、本臨床試験の解析の5例からはずし、新たな別の患者を登録して補充する。 1) なんらかの原因により、膵臓外科医が安全に手術の遂行ができないと判断した場合。 2) 手術中に膵臓あるいは他の臓器に腫瘍が発見された場合。ただし、他臓器の明らかな良性腫瘍を除く。 膵島分離の中止基準 以下のいずれかの場合、膵島分離工程を中止する。この場合、以降のプロトコールも中止する。手術は膵島移植を行わず終了する。このケースは「参考症例」とし、本臨床試験の解析の5例からははずし、新たな別の患者を登録して補充する。 1) 膵臓に腫瘍が発見された場合(炎症性腫瘤を除く)。 2) 手術中の患者の容態が悪化し、手術を早く終了する必要がある場合。 3) その他、膵島分離が遂行不可能と膵島分離責任者が判断した場合。 膵島移植の中止基準 以下のいずれかの場合、膵島移植を中止する。手術は膵島移植を行わず終了する。この場合、以降のプロトコールが中止かどうかは以下の条件による:移植が全く行われなかった場合は「参考症例」とし、本臨床試験の解析の5例からははずし、新たな別の患者を登録して補充する。移植が少しでも行われ、移植途中で中止となった場合はプロトコールを通常どおり継続する。 1) 分離した膵島が移植基準を満たさなかった場合。 2) 安全に移植を行うことが困難と膵臓外科医が判断した場合。 3) 膵臓外科医の複数回の施行によっても門脈へのカテーテル留置ができなかった場合。 4) 移植前および移植中に門脈圧が基準を超え、再検しても低下しなかった場合。 5) その他、膵臓外科医または膵島移植責任者が移植遂行不可能と判断した場合。 その他の理由によるプロトコール治療中止の基準 以下のいずれかの場合、プロトコール治療を中止する。 1) 有害事象によりプロトコール治療が継続できない場合。 2) 有害事象との関連性が否定できない理由により、患者が治療の中止を申し出た場合。 3) 有害事象との関連性が否定できる理由により、患者が治療の中止を申し出た場合。 4) プロトコール治療中の死亡 5) その他プロトコール治療の継続が困難と本研究代表者が判断した場合。 |
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疼痛を有する慢性膵炎または閉塞性膵炎 | Chronic pancreatitis or obstructive pancreatitis with pain | ||
慢性膵炎 閉塞性膵炎 | Chronic pancreatitis obstructive pancreatitis | ||
有 | |||
膵臓を摘出後定められた手順書に基づいて膵島分離を行い、その調整膵島を、膵臓を摘出した被験者本人の門脈内へ注入し膵島移植を行う。 | After pancreatectomy, islets are isolated and injected into the portal vein of the subject. | ||
「有効性解析例」のうち術後1年後(365日±14日後)に膵臓に起因する疼痛が改善し(Izbicki pain scoreが術前値より50%以上減少)、かつ重症低血糖発作を起こさず血糖コントロールが良好な患者の割合とする。血糖コントロール良好とは、HbA1c値(NGSP値) <7.4%もしくは術前から糖尿病を合併する場合はHbA1c値(NGSP値)が術前値プラス1.0%未満で、かつ術後30日後から1年後まで重症低血糖発作を起こさなかった場合とする。 |
At 1 year after the treatment (365 days), The percentage of patients who improve the pancreatic pain (Izbicki pain score decreased by more than 50% from the preoperative value) and do not experience severe hypoglycema event and have good glycemic control. Good glycemic control is defined as HbA1c value (NGSP value) <7.4%, or HbA1c value (NGSP value) is less than preoperative value plus 1.0% if the patient was originally diabetic, and no severe hypoglycemia occur between 30 days and 1 year. | ||
有効性エンドポイント 1) 膵臓に起因する疼痛が改善した(Izbicki pain scoreが術前値より減少またはペインスコアが術前値より減少)患者の割合 2) 重症低血糖発作を起こさず血糖コントロールが良好な患者の割合。すなわち、HbA1c値(NGSP値) <7.4%もしくは術前から糖尿病を合併する場合はHbA1c値(NGSP値)が術前値プラス1.0%未満で、かつ術後30日後から1年後まで重症低血糖発作を起こさなかった患者の割合である。 3) 鎮痛薬の使用が不要となった患者の割合 4) SF-36およびQLQ-PAN28(CP)によるQOLの評価 5) 数値的評価スケールによるペインスコア(直前7日間の平均) 6) 体重 7) 脂肪便の有無 8) 膵外分泌機能 9) 消化酵素薬の投与量 10) インスリン導入症例の割合 11) 術前からの必要インスリン量の減少率(該当症例のみ) 12) HbA1c値(NGSP値) 13) Ryan hypoglycemia severity (HYPO) score(低血糖発作の程度に関するスコア:スコアリングの詳細は症例報告書(CRF)を参照) 14) 空腹時血糖値とC-peptide値 15) 混合食負荷試験刺激時C-peptide値 16) β-score 17) SUITO Index 18) OGTT2時間値 19) Insulinogenic Indexの値 20) 無自覚低血糖の有無 21) 重症低血糖発作の有無 安全性エンドポイント ①有害事象の発生割合 「適格例」に対し、プロトコール治療開始からプロトコール治療終了もしくはプロトコール治療中止の後12ヶ月までの期間、重篤な有害事象(「7.1.3.重篤な有害事象」を参照)の発生頻度を求める。 ②重篤な有害事象の発生割合 「適格例」に対し、プロトコール治療開始からプロトコール治療終了もしくはプロトコール治療中止の後12ヶ月までの期間、重篤な有害事象(「7.1.3.重篤な有害事象」を参照)の発生頻度を求める。 |
1) Percentage of patients with improved pancreatic pain (Izbicki pain score lower than preoperative value or Pain score lower than preoperative value) 2) Percentage of patients with good glycemic control without severe hypoglycemia. 3) Percentage of patients who do not need analgesics 4) Evaluation of QOL by SF36 and QLQPAN28 (CP) 5) Pain score by numerical rating scale (average of last 7 days) 6) Body weight 7) Fat stool 8) Pancreatic exocrine function 9) Dosage of digestive enzymes 10) Percentage of insulin depencent cases 11) Reduction rate of required insulin amount compared to pre-treatement (applicable cases only) 12) HbA1c value (NGSP value) 13) Ryan hypoglycemia severity (HYPO) score 14) Fasting blood glucose level and C-peptide level 15) stimulated serum C-peptide level 16) Beta-score 17) SUITO Index 18) OGTT 120 minutes value 19) Insulinogenic Index value 20) Presence of hypoglycemia unawareness 21) Presence of severe hypoglycema 22) Adverse event rate |
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適格基準を満たした患者に対してインフォームドコンセントを行い、同意が得られた後に全 身麻酔下に膵切除術を施行する。摘出膵臓は速やかにバックテーブルへ運び、原則十二指 腸および脾臓を除去した後に主膵管へカニューレを挿入し臓器保護液を注入する。その後、 臓器保存液の入ったコンテナを使用して膵臓を細胞調整室(CPC)へ搬送する。CPC にて膵 島分離を行い、その間手術室では併行して消化管再建術を行う。分離された膵島を点滴バッ グに封入し、手術室へ搬送する。腸間膜静脈にカテーテルを挿入し、先端を門脈本管に留置 して門脈圧をモニターしながら点滴にて膵島を肝臓内に移植する。 平易な表現については別添の通り。 |
医師 | |||||
霜田 雅之 | masayuki shimoda | ||||
国立国際医療研究センター | National Center for Global Health and Medicine | ||||
研究所 膵島移植プロジェクト | |||||
162-8655 | |||||
東京都新宿区戸山1-21-1 | 1-21-1 Toyama Shinjyuku-ku,Tokyo | ||||
03-3202-7181 | |||||
mshimoda@hosp.ncgm.go.jp | |||||
自施設 | |||||
救急医療に必要な施設又は設備の内容(他の医療機関の場合はそ の医療機関の名称及び施設又は設備の内容) 救急科医師が常勤しており、救急科・救命救急センター(3 0床)を有する。X線装置、CT、心電計、輸血・輸液のため の設備、その他救急医療を行うために必要な設備を有する。 また、救急医療を要する傷病者のための専用病床を有する。 |
土田 みゆき | Tsuchida Miyuki | ||||
国立国際医療研究センター | National Center for Global Health and Medicine | ||||
研究所膵島移植プロジェクト | |||||
162-8655 | |||||
東京都新宿区戸山1-21-1 | 1-21-1 Toyama Shinjyuku-ku,Tokyo | ||||
03-3202-7181 | |||||
03-5273-6885 | |||||
mtsuchida@hosp.ncgm.go.jp |
医師 | ||
霜田 雅之 | ||
国立国際医療研究センター | ||
研究所膵島移植プロジェクト |
医師 | ||
竹村 信行 | ||
国立国際医療研究センター | ||
病院外科 |
医師 | ||
栁瀨 幹雄 | ||
国立国際医療研究センター | ||
病院消化器内科 |
医師 | ||
梶尾 裕 | ||
国立国際医療研究センター | ||
病院 糖尿病内分泌代謝科 |
医師 | ||
中條 大輔 | ||
国立国際医療研究センター | ||
膵島移植プロジェクト |
JCRACデータセンター | ||
大津 洋 | ||
国立国際医療研究センター | ||
臨床研究センター データサイエンス部臨床疫学研究室 / JCRACデータセンター |
国立国際医療研究センター | ||
坂本 治彦 | ||
国立国際医療研究センター | ||
病院薬剤部 |
該当なし | ||
国立国際医療研究センター | ||
上村 夕香理 | ||
国立国際医療研究センター | ||
臨床研究センター生物統計研究室 |
該当なし | ||
該当なし | ||
非該当 |
無 |
膵臓内にある内分泌細胞塊である膵島(Islet) | |
再生医療等提供機関と同じ | |
自家移植であり、提供者は被験者自身である。選定方法は「 再生医療等を受ける者の選定基準」を参照。 |
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自家移植であり、提供者は被験者自身である。選定方法は「 再生医療等を受ける者の選定基準」を参照。 |
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被験者自身より外科的に 膵臓を摘出する。病院内に設置されているGMP準拠の細胞調製施設(CPC)にて、膵島分離標準手順書に則って膵島分離を 行う。 |
膵島 | ||
【採取の方法】1.膵臓摘出:適応基準を満たしている被験 者自身より外科的に膵臓を摘出する。バックテーブルにて摘 出膵を処理した後、臓器保存容器に入れ運搬準備を完了する 。摘出チームの責任者は、適切な手続きで摘出が行われたこ とを確認する。2.膵臓保存・輸送:分離施設へ膵臓を運搬 する。 【加工の方法】膵島分離すなわち膵島の製造工程は、当病院 内の細胞調製施設(CPC)内で行う。 膵島は摘出した膵から 分離され膵β細胞を含む無菌な組織であり、CPC内で無菌的 に製造する。膵臓を消毒薬、抗菌剤を用いて、除菌する。工 程中汚染が起こらないよう留意し、最終的に製造された膵島 は定められた無菌検査を行う。汚染されていた場合は移植に 用いられない。製造における品質管理は「再生医療等の安全 性の確保等に関する法律(平成25年法律第85号)第四十四 条」に示される厚生労働省令第110号(平成26年 9月26日) で定められた「特定細胞加工物製造事業者がその業務に関し 遵守するべき事項」を遵守して実施する。膵島製造の品質に 関する作業については手順書を定め、その実施内容を記載し た記録書を所定の期間保管する。膵島の製造管理および品質 管理の責任者を置く。 【保管の方法】製造された膵島は原則24時間以内に移植さ れる。移植まではCPC内の保冷庫内で2℃〜8℃で保管される 。 【試験検査の方法】製造された膵島は以下の基準を満たすこ とを確認する。 1) 膵島量 ≧ 10,000IE 2) 純度 ≧ 30%(ただし、純化前の組織量が12mL以下で 純化を行わなかった場合は純度30%未満でも移植を行う) 3) 組織量 ≦ 12mL 4) Viability ≧ 70% 5) Endotoxin ≦ 5EU/kg (患者体重) 6) グラム染色陰性 |
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開腹下に腸間膜静脈経由で門脈内にカテーテルをを留置する。 門脈圧を測定し正常で あることを確認した後、カテーテルを通して分離膵島を注入、移植する。 | ||
無 | ||
国立国際医療研究センター膵島移植プロジェクト | ||
FC3140024 | ||
国立国際医療研究センター病院細胞調整管理室 | ||
該当せず |
無 | ||
無 | ||
無 | ||
無 |
無 | ||
無 | ||
無 | ||
無 |
無 |
本研究で使用する膵島は、被験者から摘出された膵臓より、 膵島分離の手順書に則って分離された膵内分泌細胞組織と定 義する。また、分離の最終段階で以下の条件を満たすことを 確認し移植に使用する。 1) 膵島量 ≧ 10,000IE 2) 純度 ≧ 30% (ただし、純化前の組織量が12mL以下で 純化を行わなかった場合は純度30%未満でも移植を行う。 3) 組織量 ≦ 12mL 4) Viability ≧ 70% 5) Endotoxin ≦ 5EU/kg (患者体重) 6) グラム染色陰性 自家移植であるため、拒絶反応はなく免疫抑制剤は不要で ある。移植膵島による内因性感染の可能性はない。移植手技 そのものにともなう死に至るような重篤な合併症は報告され ていない。同種膵島移植においては、外分泌組織を含めて大 量に門脈内投与した際に急性肝不全、DICを発症して死亡し た症例の報告があるが、総移植量を10mL以下としたエドモ ントン・プロトコール以降においてはこのような合併症の報 告はない。また、血管内への組織の移植であるため、移植組 織による動脈塞栓とそれに続く梗塞の可能性があるが、現在 まで脳梗塞、肺梗塞、心筋梗塞などの報告はない。また、こ れまで実際に移植組織より腫瘍性病変が発生したとの報告も ない。以上より移植膵島の安全性は極めて高いと考えられる 。 | ||||||
慢性膵炎は進行性炎症性疾患であり、不可逆性の膵組織破壊 による膵外分泌および内分泌機能の低下を引き起こす。病気 の進行に伴い、膵ランゲルハンス島は重度の炎症の影響を受 け、患者は糖尿病を発症するリスクを有する。また、患者は 治療抵抗性の腹痛に悩まされその解決を望んでいるが、膵管 ドレナージ法などの前治療が無効の事もある。それらの前治 療は一時的に有効な事も多いが、約50%の患者では症状の再 燃を認める。これらにより患者の生活の質(QOL)は健常人 に比べかなり低下している。 膵切除術は長期に疼痛をコン トロールするための唯一の手段であるが、それと同時に糖尿 病の発症のリスクを伴う。正常血糖値を保つには全膵島の2 0〜30%が機能する必要があり、膵全摘後には必然的にイン スリン依存性の不安定型糖尿病となる。これは疾患の予後に 有意に影響し、少なくとも約20%の患者は糖尿病性血管合併 症を併発する。 自家膵島移植は膵臓摘出後の糖尿病を予防 するために行われる。1977年にミネソタ大学から世界第一 例目の成功例が報告され、家族性慢性膵炎の患者に膵全摘術 および自家膵島移植を行い、術後6年間はインスリン治療不 要であった。当初の一連の報告では、膵島は門脈圧をモニタ ーしながら経門脈的に肝臓に移植され、膵島注入に伴う重度 の合併症は報告されなかった。軽微な肝酵素の上昇は見られ たが、経過観察中に正常化している。ミネソタ大学における 48例の検討でも同様に重度の合併症は報告されず、一時的 な肝酵素上昇が見られた症例でも退院までには正常化してい た。他の報告と併せても、膵切除術および自家膵島移植は安 全性の高い治療法と考えられる。現時点で本治療を行ってい るセンターは世界でも限定されており、ほとんどが北米の施 設である。一方日本では公表されている分で未だ10例足ら ずが報告されているのみである。初期の症例は10年以上前 の症例であったり、分離がうまくいかず移植膵島数が少なか ったりで満足いく成績ではなかった。近年の症例は東北大学 からの報告である。膵全摘+自家膵島移植を行い、最近の2 例ではインスリンフリーを達成した。ただし、対象疾患は膵 動静脈奇形による膵炎と疼痛であり、本臨床試験の対象であ る慢性膵炎とは病態が異なる。 また2013年に大阪大学で遺 伝性膵炎に対し本治療が行われ、有効性が示された。慢性膵 炎に対する本治療の効果は、QOLの改善、除痛、麻薬使用量 の減量、インスリン離脱等をもって評価されており、自家膵 島移植を受けた患者のうち約40%が、膵部分切除術や膵管ド レナージ術などの前治療の有無にかかわらずインスリン離脱 を達成していた。インスリン離脱と関連する因子としては、 女性、低BMI、膵島収量が多い事が挙げられた。Riloらの報 告では、約80%の患者で疼痛コントロールのための麻薬から 離脱する事ができ、QOLの有意な改善を認めた。従って、本 治療は高率にインスリン離脱、QOLの改善、除痛といった効 果を得られる有用な治療と言える。 実施責任者の在籍した ベイラー大学では、治療に難渋する慢性膵炎に対し膵全摘お よび自家膵島移植を積極的に行ってきた。2011年1月までに 施行した30例の解析では、全例で劇的な除痛効果を認め、 膵島グラフト機能についても43%の患者でインスリン離脱( Full Graft Function)を達成し、57%の患者でインスリン 治療は必要であるが血清Cペプチドは陽性(Partial Graft Function)であり、プライマリーノンファンクションは無か った。特に、インスリン離脱率は15例以上自家膵島移植を 行っている施設では世界で最高レベルの成績であった。その 背景として高度な膵島分離技術の確立による十分な膵島収量 、移植時の抗炎症薬の併用、移植前の患者の糖尿病データの 解析による適切な患者選択が挙げられる。 実施責任者は、 ベイラー大学病院の自家膵島移植の中で最も重要である膵臓 摘出後の膵臓処理から膵島分離の実務を中心となり実施して きた。また、当センター膵島移植プロジェクト研究アドバイ ザーの松本慎一は、ミネソタ大学での臨床自家膵島移植の膵 島分離を1997年から1999年にかけてポスドクフェローとし て実務を実施し、2007年から2011年までベイラー大学病院 での自家膵島移植を膵島移植のディレクターとして実施して きた。 本臨床試験においてもこの高度な膵島分離技術、適 切な患者選択を用いた、膵切除術および自家膵島移植を当施 設で行い、疼痛コントロール困難な慢性膵炎患者に対する治 療の日本のセンターとしての役割を担う事を目指す。治療前 後のQOL、疼痛、鎮痛剤使用について評価し、膵島機能に関 しては重症低血糖の有無とあわせてインスリン離脱達成の可 否、空腹時および刺激時のCペプチドを用いた機能評価も行 っていく。欧米と日本では慢性膵炎の病因や病態が異なり( 例えば、欧米では特発性が多いが日本ではアルコール性が多 いなど)、治療効果も異なる可能性はあり、術前後評価を注 意深く行う。グラフト機能不全は術後どのタイミングでもお こる可能性があり、定期的な評価が不可欠である。 また、 慢性膵炎の場合、部分切除であっても膵切除後の糖尿病発症 のリスクが高い。慢性膵炎に対し術後新規に糖尿病を発症し た患者の割合は膵頭切除で32-48%、尾側切除で28-42%と報 告されている。自家膵島移植が安全に行われることが示され てきているため、本試験においては膵全摘術の場合のみならず一定以上膵を切除する膵切除の場合でも糖尿病の発症もし くは悪化予防を目的として適応とする。 本研究では慢性膵 炎に対する膵切除術に伴う自家膵島移植が疼痛や麻薬等の鎮 痛剤使用量を著明に軽減する事によるQOLの改善をもたらし 、かつ二次性糖尿病を予防または改善することにより代謝的 好影響をもたらすものと考える。患者ケアの適正化と徹底し た経過観察も不可欠である。このプロトコールを通して、こ れらのゴールを達成する事を狙いとする | ||||||
本研究において再生医療等を行う医師は、特定細胞加工物 製造事業者(製造部門)に特定細胞加工物の製造を行わせる 際に、特定細胞加工物概要書に従った製造が行われるよう 必要な指示を行う。 膵島分離工程が終了した段階で、以下 の項目について確認し、基準を満たし、かつ品質に問題が無 いと判定された細胞加工物について使用可能と医師である品 質管理責任者(出荷判定者)が 判定する。 1) 膵島量 ≧ 10,000IE 2) 純 度 ≧ 30%(ただし、純化前の組織量が12mL以下 で純化を行わなかった場合は純度30%未満でも移植を行う ) 3) 組織量 ≦ 12mL 4) Viability ≧ 70% 5) Endotoxin ≦ 5EU/kg (患者体重) 6) グラム染色陰性 | ||||||
特定細胞加工物の安全性の確保に重大な影響を及ぼすおそれがある事態が生じた場合には、必要な措置等を講ずるとともに、その旨を速やかに厚生労働大臣(地方厚生局長経由)及び認定再生医療等委員会に提出する。 必要な措置として万一自家膵島移植後に膵島がウイルスや細菌などに侵されていることが判明した場合等 に、速やかに被験者に対しその旨を伝え、必要な検査および治療を行う。被験者のフォローアップ後も連絡が取れるよう、被験者の連絡先は常に把握しておくようにする。 |
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膵臓を当センター細胞加工施設に搬入した段階で分離に使用 されない膵組織の一部または細胞を含む臓器保存液の一部を 採取して凍結し、少なくとも10年間保存する。また、 細胞 加工物として分離した膵島の一部もしくは細胞を含む膵島移 植溶液の一部を試料として凍結し、少なくとも10年間保存 する。 | ||||||
被験者が同意撤回した場合、試料に付した被験者識別コード(研究用ID)を削除した上で、廃棄物管理規程に従って感染性廃棄物として廃棄する。同意撤回の際には匿名化対応表は廃棄しない。 研究終了後、研究計画書に規定された保管期間10年が経過した場合、試料は廃棄する。廃棄の際は、試料に付した被験者識別コード(研究用ID)を削除し、匿名化対応表を破棄して特定の個人が識別できないよう措置を行った上で、廃棄物管理規程に従って感染性廃棄物として廃棄する。 |
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①初回報告 重篤な有害事象、もしくは「報告義務がある不具合」が生じ た場合、臨床試験分担医師はすみやかに実施責任者に報告す る。実施責任者は、発生した重篤な有害事象について、発生 を知ってから24時間以内に臨床研究推進室へ、重篤な有害 事象発生とその内容を文書で報告する。臨床研究推進室は理 事長および倫理委員会に報告する。 2)追加報告 実施責任者は、重篤な有害事象を追跡し、追加情報について 「重篤な有害事象に関する報告書」を記載し、速やかに臨床研究推進室へ送付する。臨床研究推進室は理事長および倫理 委員会に報告する。 ②認定再生医療等委員会及び厚生労働省への疾病等の報告 上記の対応と合わせて、実施責任者は理事長を通じて本研究 の治療手順によるものと疑われる疾病、障害、若しくは死亡 又は感染症の発生を知ったときには、認定再生医療等委員会 及び厚生労働省に報告する。 1) 死亡または死亡につながるおそれのある症例:7日以内 2) 治療のために医療機関への入院又は入院期間の延長が 必要とされる症例、障害又はそのおそれのある症例、重篤な 症例、後世代における先天性の疾病又は異常:15日以内 3) 上記以外の疾病の発生等:60日ごとに認定再生医療等 委員会に報告する。 |
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移植終了以降は、臨床試験プロトコールに従って観察期間中 (移植後1年)効果と有害事象の確認を行い、定期的、およ び重篤な有害事象が発現した場合に、定められたとおり報告 する。ただしプロトコール中止後に発生した有害事象が、膵 島移植あるいは治療手順との因果関係が否定される場合には 報告する必要はない。 | ||||||
観察期間終了後も原則当院外 来にてフォローアップし、状態の把握と適切な処置を行う。 そのために被験者の連絡先は常に把握しておくようにする。 |
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無 | ||||||
実施計画の公表日 | ||||||
2016年08月24日 | ||||||
研究終了 | Complete | |||||
有 |
有 |
国立国際医療研究センター認定再生医療等委員会 | Certified Committee for Regenerative Medicine of National Center for Global Health and Medicine | |
NB3150046 | ||
東京都新宿区戸山1-21-1 | 1-21-1Toyama,Shinjyuku-ku, Tokyo | |
03-3202-7181 | ||
saisei@hosp.ncgm.go.jp | ||
第三種再生医療等のみを審査することができる構成 | ||
適 | ||
2016年06月16日 |
本研究で知り得た個人情報および臨床情報などのプライバシ ーに関する情報は、個人の人格尊重の理念の下、厳重に保護 され慎重に扱われるべきものと認識し、プライバシー保護に 努める。本研究により得られたデータは、連結可能匿名化さ れ、「個人情報の保護に関する法律」(平成15年 5月)に 準拠し、「国立研究開発法人国立国際医療研究センターの保 有する個人情報の保護に関する規程」により運用する。 |
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関連学会や勉強会、研修会への計画的な参加を行う。主な実 施医師は関係学会等に毎年参加する。定期的に部門別の院内 講習会を開催する。また、主な実施医師は被験者保護の視点 から倫理講習を計画的に受講する。月1回程度再生医療に関 する委員会を開催する。膵島分離担当者については、以下の 項目の教育、研修を行う。 1. 製品に関する知識 2. 製造 に用いる細胞・組織の安全な取扱いに関する知識及び技術 3. 設備・装置に関する知識及び技術 4. 製造工程の安全性 に関する知識及び技術 5. 事故発生時の措置に関する知識 及び技術 1〜5について教育を定期的に実施する。 2〜4に ついては大型動物(ブタ)を用いた膵島分離シミュレーショ ンを月1回程度行っている。また細胞調製施設でのシミュレ ーションを年4回程度、病院での移植シミュレーションを年 2回程度行っている。 |
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実施責任者、コーディネーター等が対応する。電話での 受け付けも可能。 日中:問い合わせ窓口:国立国際医療研 究センター膵島移植プロジェクト: 03-3202-7181 休日・ 夜間:緊急連絡先: 国立国際医療研究センター夜間休日受 付 03-3202-7181 |
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非該当 | ||
なし | none | |
無 | ||
非該当 | ||
非該当 | ||
非該当 | ||
UMIN000014368 | ||
UMIN臨床試験登録システム | UMIN Clinical Trials Registry |
4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 | 自家_患者説明文書&同意文書Ver4.0.pdf |
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