再生医療等提供計画情報の詳細情報です。
第二種 | ||
令和4年6月13日 | ||
令和6年2月2日 | ||
令和5年4月4日 | ||
令和5年6月13日 | ||
自動培養による脂肪組織由来幹細胞を用いた変形性膝関節症治療に対する安全性試験 | ||
脂肪組織由来幹細胞を用いた変形性関節症治療 | ||
医療法人再生会そばじ まクリニック | ||
傍島 聰 | ||
この臨床研究では、変形性膝関節症に対し、Achieva-CSを用いて十分量のADSCsを作製し、目的部位への投与を行う治療法の確立とその有効性、安全性について検証することを目的とした。 | ||
1 | ||
変形性膝関節症 | ||
研究終了 | ||
H-CARM 特定認定再生医療等委員会 | ||
NA8160007 |
第二種 | |||
令和5年10月30日 | |||
jRCTb050220048 | |||
提供しようとする再生医療等の名称 | 自動培養による脂肪組織由来幹細胞を用いた変形性膝関節症治療に対する安全性試験 | ||
認定再生医療等委員会の名称(認定番号) | H-CARM 特定認定再生医療等委員会 (NA8160007) | ||
2023年06月13日 | |||
0 | |||
/ | 本研究では再生医療の提供はなかった。 | In this study, regenerative medicine was not provided. | |
/ | 本研究では再生医療の提供はなかった。 | In this study, regenerative medicine was not provided. | |
/ | 本研究では再生医療等の提供はなかった。 | In this study, regenerative medicine was not provided. | |
/ | 本研究では再生医療等の提供はなかった。 | In this study, regenerative medicine was not provided. | |
/ | 本再生医療等の研究期間終了までにエントリーはなく、再生医療等の提供に至らなかった。 | There were no entries by the end of the research period for this regenerative medicine, etc., and regenerative medicine, etc. was not provided. | |
2023年09月01日 | |||
/ | 無 | No | |
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/ |
令和5年10月30日 | |||
jRCTb050220048 | |||
医療法人再生会そばじ まクリニック | |||
大阪府東大阪市荒本北 2-2-6 クリニックコート東野1F,2F,3F | |||
傍島 聰 | Satoshi Sobajima |
自動培養による脂肪組織由来幹細胞を用いた変形性膝関節症治療に対する安全性試験 | Safety trial for the treatment of knee osteoarthritis using adipose tissue-derived stem cells by automatic culture( ST-KOA-ADSCs ) | ||
脂肪組織由来幹細胞を用いた変形性関節症治療 | Treatment of knee osteoarthritis using adipose tissue-derived stem cells( KOA-ADSCs ) | ||
第二種 | |||
患者自身から採取した皮下脂肪組織を酵素処理して得られるSVFに含まれるADSCsを、Achieva-CSを用いて拡大培養し、患者自身の患部に投与する医療技術である。 本研究で用いるA-ADSCsは、人の身体の構造又は機能の再建、修復又は形成を目的としており、組織の分離、組織の細断、細胞の分離、培養・加工を実施するため、細胞加工物に該当する。また、相同利用でない医療技術であることから、施行規則第三条三号の規定に基づき第二種再生医療等技術と判断した。 |
この臨床研究では、変形性膝関節症に対し、Achieva-CSを用いて十分量のADSCsを作製し、目的部位への投与を行う治療法の確立とその有効性、安全性について検証することを目的とした。 | |||
1 | |||
実施計画の公表日 | |||
2023年03月31日 | |||
5 | |||
介入研究 | Interventional | ||
単一群 | single arm study | ||
非盲検 | open(masking not used) | ||
非対照 | uncontrolled control | ||
単群比較 | single assignment | ||
治療 | treatment purpose | ||
・変形性膝関節症に伴う機能障害の患者であること ・同意取得時に20歳以上であること ・保険適応の標準的保存療法において改善が見られないこと ・同意取得時点で手術的加療を希望しないこと ・この研究について十分な説明を受けた後、本人より文書にて同意を得られること ・決められたスケジュールを遵守可能であること |
-Over 20 years old when obtaining consent -No improvement in standard conservative therapy for insurance indication -Don't request surgical treatment at the time of obtaining consent -Obtain written consent sufficient explanation about this study -Able to comply with a fixed schedule |
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・皮下脂肪吸引が困難である患者 ・担がん状態にある患者 ・抗がん剤、生物学的製剤または免疫抑制剤を使用している患者 ・活動性の感染を有する患者 ・1ヵ月以内に本治療を受けたことのある患者 ・重篤な合併症(心疾患、肺疾患、肝疾患、腎疾患、出血傾向、コントロール不良な糖尿病および高血圧症など)を有する患者 ・麻酔薬等に対して薬剤過敏症の既往歴を有する患者 ・その他、担当医が不適当と判断した患者 |
-Patients who have difficulty with subcutaneous liposuction -Patients with cancer -Patients who are using anti-cancer drugs, biologics or immunosuppressants -Patients with active infection -Patients who have recieved this treatmentwithin a month -Patients with serious complicaitons such asheart disease, liver diseaes, lung disease, kidny disease, bleeding tendency, uncontroled diabetes, hypertension, etc. -Patients with a history of drug sensitivity to anesthetics -Other patients judged inappropriate by doctors |
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20歳 0ヶ月 0週 以上 | 20age 0month 0week old over | ||
上限なし | No limit | ||
男性・女性 | Both | ||
1) 臨床研究開始後、研究対象者より中止の申し入れ(同意撤回等)があった場合 2) 有害事象のため、臨床研究の継続が困難であると判断された場合 3) 症状増悪のため、臨床研究の継続が妥当でないと判断された場合 4) 移植細胞の品質不良の問題等により、移植が完遂できない場合 5) 研究対象者が死亡した場合 6) その他、研究担当医師が臨床研究の中止を判断した場合 また、以下の場合に研究自体を中止する。 (1)研究責任医師が、細胞治療の安全性・有効性に問題があると判断した場合 (2)研究責任医師が、論文や学会発表など本臨床研究以外から得られた関連情報を評価した結果、細胞治療 の安全性・有効性に問題があると判断した場合、又は研究継続の意義がなくなったと判断した場合 (3)実施医療機関の管理者、厚生労働大臣から中止の指示を受けた場合 |
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変形性膝関節症 | Knee osteoarthiritis | ||
有 | |||
エコーガイド下で、21G注射針を用いてA-ADSCsを関節内に投与する。1回あたりの注入は最低2.0×10⁷cellsとする。 | Intraarticular administration of A-ADSCs using a 21G needle with echo guide. Dosing at least 20 million cells in one ingection. | ||
有害事象の発現有無 | Presence or absence of advese event | ||
準WOMAC、JKOM、KOOSの臨床スコア評価(治療後4週、12週、24週) MRI画像評価(治療後24週) |
Clinical score evalution such as WOMAC, JKOM, KOOS (4 weeks, 12 weeks, and 24 weeks after treatment) MRI image evaluation (24 weeks after treatment) |
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別添の通り |
医師 | |||||
傍島 聰 | Satoshi Sobajima | ||||
医療法人再生会 そばじまクリニック | Sobajima Clinic | ||||
細胞治療ユニット | |||||
577-0011 | |||||
大阪府東大阪市荒本北 2-2-6 クリニックコート東野1F,2F,3F | 1F,2F,3F, Clinic Court Higashino, 2-2-6 Ara motokita, Higashiosaka City, Osaka | ||||
06-4309-5141 | |||||
orthohealing@soba-cli.com | |||||
他の医療機関 | |||||
地方独立行政法人 市立東大阪医療センターの登録医届出を2016年10月に申請。 病床数:520床、うちNICU6床、ICU10床、HCU8床、無菌病室1床 診療科目:内科、腎臓内科、内分泌代謝内科、免疫内科、血液内科、総合診療科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、神経内科、皮膚科、小児科、精神科、 外科、消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科、乳腺外科、小児外科、臨床腫瘍科、泌尿器科、脳神経外科、整形外科、形成外科、眼科、耳鼻咽喉科、 産婦人科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、病理診断科、臨床検査科、緩和ケア内科、救急科、歯科、歯科口腔外科(全36科) 当該施設は救急病院の指定を受け、二次救急患者の受入体制を整えており、当院と協力関係にある。 |
藤井 美佐子 | Misako Fujii | ||||
医療法人再生会そばじまクリニック | Sobajima Clinic | ||||
細胞治療ユニット | |||||
577-0011 | |||||
大阪府東大阪市荒本北 2-2-6 クリニックコート東野1F,2F,3F | 1F,2F,3F, Clinic Court Higashino, 2-2-6 Ara motokita, Higashiosaka City, Osaka | ||||
06-4309-5141 | |||||
06-4309-1224 | |||||
fujii@soba-cli.com |
医師 | ||
傍島 聰 | ||
医療法人再生会そばじまクリニック | ||
細胞治療ユニット |
医師 | ||
岩畔 英樹 | ||
医療法人再生会そばじまクリニック | ||
細胞治療ユニット |
医療法人再生会そばじまクリニック・細胞治療ユニット | ||
傍島 聰 | ||
医療法人再生会そばじまクリニック | ||
細胞治療ユニット |
医療法人再生会そばじまクリニック | ||
原田 雄輔 | ||
医療法人再生会そばじまクリニック | ||
細胞治療ユニット 臨床開発部 |
聖誕会 うめだファティリティークリニック | ||
山下 能毅 | ||
聖誕会 うめだファティリティークリニック | ||
医療法人再生会そばじまクリニック | ||
金 泰善 | ||
医療法人再生会そばじまクリニック | ||
細胞治療ユニット |
無 |
皮下脂肪組織由幹細胞(ADSCs) | |
医療法人再生会そばじまクリニック | |
自家移植のため、再生医療等を受ける者が細胞提供者となる | |
研究参加の選択除外基準に準拠する | |
原料となる皮下脂肪の採取は下記の手順で実施する。 ・用いる器具:脂肪吸引用カニューレ(3mm×32cm、26cm、15cm)、トゥーミーシリンジ、麻酔溶液注入用カニューレ(14G×30cm、23cm、15cm) ・採取する量:脂肪組織量約10〜30g ・麻酔方法:基本的には局所麻酔(チューメッセント液:生理食塩水500ml + 1%リドカイン(1%キシロカイン)20ml +1gエピネフリン)、必要に応じて静脈麻酔を併用する。 ・採取方法(チューメッセント法):麻酔下に、脂肪採取予定部位の皮下に採取予定脂肪総量とほぼ同量のチューメッセント液(麻酔液)を注入する。シリンジを接続したカニューラを皮下に挿入する。シリンジの内筒を引き、陰圧状態を保持したまま用手法にて脂肪組織を吸引する。 この操作はすべてそばじまクリニック 手術室内にて実施する。 得られた脂肪組織からのADSCs分離は下記の手順で実施する。 ・使用する酵素:Collagenase “Amano” GMP 1vial、Thermolysin “Amano” GMP 1 vial ・分離方法:吸引脂肪組織を生理食塩水で洗浄し後、CollagenaseとThermolysinをそれぞれ0.2㏄ずつ 添加し、37℃で30分の酵素処理を行う。その後、細胞懸濁液を回収し遠心分離によってADSCsを得る。 この操作はすべてそばじまクリニック細胞治療ユニット内のCPCにて実施する。 |
Achieva-CSを用いて作成した皮下脂肪組織由幹細 胞(A-ADSCs) | ||
①ADSCsの拡大培養 ・使用する培地:無血清培地KBM ADSC-2(コージンバイオ株式会社) ・培養の方法:酵素処理によって得られたADSCsを患者自己血清2.5%を含む無血清培地で懸濁した後、5. 0×10⁵ cells/cm²の濃度で播種し、拡大培養を実施する。 得られた細胞は必要に応じて医療法人再生会そばじまクリニック 細胞治療ユニット内の施錠可能な部屋に 設置された液体窒素タンクにて-196℃でA-ADSCsの作成まで凍結保存を行う。 操作はすべてそばじまクリニック 細胞治療ユニット内、CPCに設置されたアイソレーターの中で実施する。 ②A-ADSCsの作成 ・使用する培地:無血清培地(株式会社フルステム) ・①の工程で得られたADSCs 1.0×10⁷個をAchieva-CSに注入し装置培養を開始する。装置稼働後は24~ 48時間ごとに培養液中のグルコース濃度を計測し、糖消費量がプラトーに達した段階で細胞を回収する。この時、装置の稼働から10日を区切りとするが、ロット間のDoubling timeを考慮し、10日目の段階でプラトーに達していない場合は最大2日間培養期間を延長する。その後通常手順で細胞を回収し、得られた細胞液をサッカロース液を用いた密度勾配遠心法を用いて処理し、リント除去を行う。この時、顕微鏡を用いて細胞液中のリントの残存を確認し、残存が無ければ細胞数を計測する。その際、細胞投与量である2.0×10⁷個を下回る場合、A-ADSCsの投与を行わない。また、リントの残存が見られる場合は再度同様の処理を行い、2度目の検討でリントが確認された場合、A-ADSCsの投与を行わない。 得られた細胞は使用時まで医療法人再生会そばじまクリニック 細胞治療ユニット内の施錠可能な部屋に 設置された液体窒素タンクにて-196℃で凍結保存する。 これらの操作は株式会社フルステムの研修を受けた臨床培養士が実施する。Achiva-CSはそばじまクリニック細胞治療ユニット内のCPCに設置し、全ての操作を同CPC内で実施する。Achieva-CSの使用方法及びリント除去の方法、及びリント除去の判定基準については別紙を参照のこと。 品質管理の方法は下記の通りである。 A-ADSCsの規格 凍結保存を実施する段階で、下記の条件をすべて満たすもの (1)生細胞数: 2×10⁷個以上 (2)細胞生存率:70%以上 (3)品質試験 (すべての項目で基準を満たすこと) 1.無菌検査:陰性であること 2.マイコプラズマ否定試験:マイコプラズマの存在が否定されること 3.エンドトキシン検査:0.015 EU/ml未満 4.目視検査:異物等の混入がないこと 細胞の保管は下記の通り実施する。 (1)A-ADSCs 凍結後は必要に応じて使用時まで医療法人再生会そばじまクリニック 細胞治療ユニット内の施錠可能な部屋に設置された液体窒素タンク(-196℃)にて凍結保存する。 (2)細本研究で製造したADSCs 及びA-ADSCsはいずれも少なくとも1×10³個を、医療法人再生会そばじ まクリニック 細胞治療ユニット内の施錠可能な部屋に設置された液体窒素タンクにて-196℃で移植後5 年間凍結保存する。本研究終了後、もしくは最終観察日より5年間-196℃にて保存する。これらの細胞は臨床用のものと異なる保管場所に収納し、臨床には用いない。試料の保管については研究の同意書により、本研究終了後、もしくは最終観察日より5年間の保管期間経過後においては、当該保管物を医療廃棄物として適切に処理する。なお、医療用廃棄物として処理を行う際は、その旨を記した書類を実施医師が作成し記録を残す。また、試料を廃棄した際にはその旨を患者本人に電話もしくは郵送にて連絡する。 |
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A-ADSCsを37℃の恒温槽で解凍した後、洗浄と遠心 分離を行い凍結保護液を除去後、5mLの乳酸リンゲル溶液で懸濁しシリンジに充填、21G注射針を装着しエコーガイド下で関節内に投与する。 | ||
無 | ||
医療法人再生会そばじまクリニック 理事長 傍島聰 | ||
FC5150083 | ||
再生医療センター そばじまクリニック 手術室及びバンク室、細胞治療ユニット | ||
委託なし |
医療法人再生会そばじまクリニック 理事長 傍島聰 | ||
無 | ||
無 | ||
無 | ||
無 |
無 | ||
無 | ||
無 | ||
無 |
有 | ||
沖縄県企画部科学技術振興課 | Science and Technology Promotion Division | |
非該当 |
動物を用いた安全性に関する検討 (1) ミニブタを用いたAchiva-CS製ADSCs(A-ADSCs)局所投与における安全性試験 (医療法人再生会そばじまクリニック) A-ADSCsの安全性に関する検討として、2020年11月に株式会社日本バイオリサーチセンター動物実験施設(静岡県)を使用し、ミニブタを用いた自家A-ADSCsの関節内投与における局所及び全身性の有害事象の発現を評価する安全性試験を実施した。 ①方法:全身麻酔及び人工呼吸器による呼吸管理を行ったミニブタ1頭に対し、仰臥位腹部に3㎜程度の小切開を加え、麻酔溶液注入用カニューレを挿入し、皮下へ麻酔溶液100~150ml(生理食塩水1000ml+2%キシロカイン5ml)を注入し、十分に腹部を膨隆させた後に脂肪吸引用カニューレを用いて皮下脂肪組織の採取を行った。約100mlの脂肪組織よりセルーション分離装置を用いて脂肪幹細胞を分離し、拡大培養を経てA-ADSCsの作成を行った。得られたA-ADSCsは使用時まで凍結保存され、X線Cアーム透視下にて膝関節腔内にA-ADSCs濃縮液1.5mlを自家移植した。移植4週後、同施設内にて剖検を行い各主要臓器(膝関節組織、骨格筋、脳、心臓、肺、肝臓、すい臓、脾臓、腎臓)の肉眼的観察を行った。また、各臓器をホルマリン固定処理後にヘマトキシリンエオジン染色を行い、病理学的に検討した。さらに、移植前及び移植後に採血検査による一般生化学検査も実施した。これらすべての手技は臨床試験計画(GLP基準)に準じて実施された。 ②結果:A-ADSCs移植4週後まで、皮下脂肪組織採取部の感染を含め特記すべき異常なく生存した。肉眼的及び病理学的検討においても異常所見の出現は認められなかった。その他、生化学検査による評価並びに体重測定、器官重量測定、一般状態評価においても問題となる所見は見られなかった。 ③考察:上記のことより、A-ADSCsの関節腔内自家移植は安全性について問題ないことが示された。 ヒトを対象とした安全性に関する検証: (2)Adipose Mesenchymal Stromal Cell-Based Therapy for Severe Osteoarthritis of the Knee : A Phase I Dose-Escalation Trial. (Pres YM, et al. Stem Cells Transl Med 5:1-10(2016)) 変形性関節症(OA)は成人において最も広く認められる筋骨格系の障害であり、軟骨下の骨の変化と滑膜の炎症により関節の痛みと機能障害をもたらす。今回の研究では膝関節OAを有する患者に対して、脂肪組織由来の間葉系細胞(ASCs)を細胞数の量を増やしつつ関節腔内に投与し、まずはその安全性を評価するとともに、2次的に臨床効果を検討することを目的とした。オープンラベルで、プラセボ対象を含まない臨床第I相試験をフランスとドイツの2つの拠点で、両国のASC拡大培養に関する規制当局の承認のもとで実施された。 ①方法:2012年4月から2013年12月まで、合計18例の重篤な症状のある患者群に自家のASCを関節腔内に 1回投与する治療を実施した。ここでは患者を3群に分けて、それぞれ6人に、低用量(2 × 10⁶ cells)、中等 度容量(10 × 10⁶)、そして高容量(50 × 10⁶)と細胞の量を順次増加させた。 その後、まずは全過程における有害事象の有無を記録し、そして関節の痛みと機能をWestern Ontario法と McMaster Universities Arthritis Index法によって評価した。 ➁結果:治療開始6か月後までの観察では、この治療操作には重篤な副作用はなく安全であった。4例の患者において一過性の関節の痛みと、注射部位の腫脹があった。興味深いことに、低用量の細胞数を投与された患者群においても関節の痛みと機能のレベルが治療前に比べ優位に改善された。 ③考察:本研究によって、重篤な膝関節OA患者へのASCの関節腔内投与は安全な治療法となりうることが示唆された。 |
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1)The influence of adipose-derived stromal vascular fraction cells on the treatment of knee osteoarthritis. (Masanori Tsubosaka et al. BMC Musculoskeletal Disorders (2020) 21:207) 研究の概要:変形性膝関節症患者57名を対象に、脂肪幹細胞(ADSCs)を含む細胞集団であるSVF 2.5×10⁷個を関節内投与し、治療効果を検証した。 評価の概要:経過観察は投与後1か月、3か月、6か月、12か月後に行った。臨床的評価は疼痛の指標としてvisual analog scale (VAS)を、日常生活動作等の機能評価としてWestern Ontario and McMaster Univ ersities Osteoarthritis Index (WOMAC)及びKnee injury and Osteoarthritis Score (KOOS)を測定した。 結果の概要:VAS及びWOMAC、KOOSについて、移植前と比較して1か月、3か月、6か月、12か月の全ての段階で移植前と比較して有意な改善を認めた。また、追跡期間中に重篤な副作用の発現は見られなかった。 考察:本報告よりSVFの関節内投与は重篤な副作用等の発現もなく、変形性膝関節症に対する安全かつ有効な治療法となることが示された。 2)Autologous adipose derived stromal vascular fraction cells application in patients with osteoarthritis. (Michalek et al. CellTransplantation. 2015 Jan.) 変形性関節症患者に対する脂肪組織由来細胞投与 方法:1,128名(男性596名、女性532名)、平均年齢62歳(19〜94歳)のK-Lグレード2~4の変形性関節症患者を対象に、皮下脂肪組織由来細胞群を単 回投与した際の効果及び安全性について評価した。試験期間は、2010年から2013年で、7 施設にて実施された。 結果:1,128名中追跡可能であった1,114名に対して、KOOS/HOOSを用いたOAスコア疼痛、1週間の鎮痛 剤服用量、歩行時の跛行、関節可動域、関節硬縮)を評価した。平均観察期間は17.2カ月間(12.1〜54.3カ月間)で、患者1,114名に対して複数関節の治療を実施し、計1,856関節に対して細胞投与を行い(膝関節1,132 症例(61.0%)、股関節625症例(33.7%)、その他の関節(足関節、肩関節、手関節、肘関節など)99 症例 (5.3%))、すべての患者において膝関節、股関節のいずれかを治療していた(膝関節と股関節を併せて全関節数の約95%)。細胞治療に関連した重篤な副作用はなかった。KOOS/HOOSスコアにおいて、術後3カ月時点で膝関節、股関節のスコアが 50%以上改善された患者は 80.6%、術後12カ月時点では91.0%という結果であった。術後6カ月及び12カ月のX線撮影の結果、ほとんどの患者において、関節腔の拡大がみられ た。また、術後6カ月及び12カ月のMRI画像診断の結果では、ごく少量の軟骨肥厚あるいは軟骨厚の維持が見られ、軟骨表面が滑らかになった。また、1,114名中、術前に人工関節全置換術(TJA)の対象であった503名のうち、追跡期間中に TJA を実施した患者は、わずか4名(0.80%)であった。 結論:変形性関節症に対する皮下脂肪組織由来細胞群を用いた治療は、安全で、かつ生活の質(QOL)の改善に臨床的効果が見られた。 |
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投与可否の判定は特定細胞加工物投与の当日に研究責任医師が行う。問診やバイタル測定(体温、呼吸、自覚症状)で患者の健康状態に異常が認められないこと、特定細胞加工物の製造に逸脱がなかったことなどを確認できた時点で投与可とする。特定細胞加工物製造過程において定められた手順により逸脱が発生した場合には、その都度、実地医師又は特定細胞加工物製造担当者がその内容を研究責任医師に報告し、それぞれの状況において研究責任医師が継続判定を行う。 | ||||||
投与前の段階で細胞の安全性に関する疑義が発生した場合は速やかに実施責任者に報告を行い、研究責任医師が投与の可否を含め対応を決定する。 細胞投与後に安全性に関する疑義が発生した場合は速やかに研究責任医師並びに再生医療等の提供を受けた者に報告し、研究責任医師が対応を決定する。また、すぐに状況を把握できるよう、再生医療等の提供を受ける者には事前に当院の窓口、連絡先等を伝えておく。 |
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臨床に使用するADSCs及びA-ADSCsは使用時まで医療法人再生会そばじまクリニック 細胞治療ユニット内の施錠可能な部屋に設置された液体窒素タンクにて-196℃で保管する。これらの細胞は臨床に用いるほか、何らかの原因でA-ADSCsが製造できなかった場合に再度A-ADSCsを製造するために使用したり、患者希望によっては他の提供計画に基づき別途臨床に使用する。本研究で製造したADSCs 及びA-ADSCsはいずれも少なくとも1×10³個を、医療法人再生会そばじまクリニック 細胞治療ユニット内の施錠可能な部屋に設置された液体窒素タンクにて--196℃で移植後5年間凍結保存する。これらの細胞は再生医療の提供後患者の健康状態に問題が生じた場合などに細胞の品質に問題がなかったかを検証する目的で使用する。本研究終了後、もしくは最終観察日より5年間-196℃にて保存する。これらの細胞は臨床用のものと異なる保管場所に収納し、臨床には用いない。 | ||||||
試料の保管については、研究の同意書により、本研究終了後、もしくは最終観察日より5年間の保管期間経過後においては、当該保管物を医療用廃棄物として適切に処理する。なお、医療用廃棄物として処理を行う際は、その旨を記した書類を作成し記録を残す。また、試料を廃棄した際にはその旨を患者本人に電話もしくは郵送にて連絡する。 | ||||||
再生医療等を行う医師は、再生医療等の提供によるものと疑われる疾病等を知った時、第一報を提供医療機関管理者に速やかに報告数する。医療機関管理者は本臨床研究におけるA-ADSCs 移植によるものと疑われる重篤な有害事象及び疾病の発生が報告された場合には、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に従って、各期日内に特定認定再生医療等委員会及び近畿厚生局長に報告する。 | ||||||
再生医療等の提供終了後、1週目、1か月、3か月、6か月、12か月に診察を行い膝関節や全身の状態を観察 し、フォローアップ期間中の疾病等の発生の有無を確認するとともに、準WOMAC、JKOM、KOOSによる臨床評価やMRIによる画像診断を実施する。フォローアップ期間終了後も、定期的な受診を促すとともに、再生医療等の提供後に生じた疾病については完治または寛解まで追跡調査を行う。 |
||||||
再生医療等の提供を受けた後、1週目、1か月、3か月、6か月、12か月目に医師の診察を実施し、有害事象の発現や全身・投与部位局所の状態や治療効果を確認する。また、再生医療等の提供を受けた者の連絡先、受診の状況などを常に把握し、必要があれば電話等で受診を促す。受診が困難な場合は電話等による聴取を行い、有害事象の発現の有無や、全身・局所の状態、治療効果等について状況の把握に努める。 | ||||||
有 | ||||||
実施計画の公表日 | ||||||
研究終了 | Complete | |||||
有 |
有 |
H-CARM 特定認定再生医療等委員会 | H-CARM Secified Certified Regenerative M edicine Committee | |
NA8160007 | ||
石川県金沢市東力1丁目96番地 | 3-198-1 Takabatake, Kanazawa City, Ishikaw a , Ishikawa, Ishikawa | |
076-220-6332 | ||
ccrm@h-carm.com | ||
第一種再生医療等又は第二種再生医療等を審査することができる構成 | ||
適 | ||
2022年02月14日 |
患者の同意取得後はデータ管理、製造管理など、症例の取り扱いにおいてはすべて連結可能匿名化された被験者識別コードまたは登録番号により管理され、匿名化コードと氏名の対照表および氏名記載同意書は施錠可能な書類保管庫に厳重に保管する。また公表に際しては被験者の氏名が直接に公表されることがない等、被験者の個人情報の保護については十分に配慮する。 | ||
特定細胞加工物の原料となる脂肪吸引手術や細胞移植、術前・術後の患者管理など臨床に関連する部分の 教育・研修については、研究責任医師が十分な教育を行った上で各担当者が実施する。 特定細胞加工物の加工、記録の保管などの教育・研修については、研究責任医師もしくは研究責任医師が任命する特定細胞加工物の取り扱いについて十分な経験を有した者が担当する。また、担当者は株式会社フルステムより十分な教育研修を受ける。 その他、定期的な勉強会や情報交換会を開催し、また経過報告および安全性ならびに有効性(効果)に関しては、関連学会等で発表とする。また積極的に関連学会等に出席し最新情報の収集に努める。 |
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基本的に、特定認定再生医療等委員会および研究責任医師に報告する。第一窓口はクリニック内 再生医 療センター事務局とし、その後、研究責任医師へ内容を報告し、十分な対応策を講じることとする。 |
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非該当 | ||
なし | none | |
無 | ||
非該当 | ||
非該当 | ||
非該当 | ||
4 再生医療等を受ける者に対する説明文書及び同意文書の様式 | A-ADSC04.05_同意説明文書(再審査).pdf |
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